第8回目の奨励賞は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターに2名、
シカゴ大学医学部に1名留学研修。
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『第8回リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』受賞式を開催
日時:2018年5月11日(月)14:00 ~ 16:00
場所:東京アメリカンクラブ
主催:公益財団法人日本対がん協会
協力:The University of Chicago
The University of Texas MD Anderson Cancer Center
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
2018年5月11日、東京アメリカンクラブに於いて、公益財団法人日本対がん協会主催、米国シカゴ大学ならびにテキサス大学MDアンダーソンがんセンター、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、『第8回リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』の授賞式が行われました。
本奨励賞は、日本対がん協会が、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(以下MDアンダーソンがんセンター)の協力を得て、日本の若手医師が同センターにおいて1年間研修する事を目的として、2010年度に設立されました。これまで13名の医師がテキサス大学MDアンダーソンがんセンターに、2名がシカゴ大学にて研修する機会が与えられました。第8回目を迎えた本年は、MDアンダーソンがんセンターに2名、シカゴ大学医学部に1名、奨励賞が授与されました。この賞は、患者さん、ご家族、支援者の方々が日本対がん協会とともに推進し、開催している「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」に寄せられた寄付金を基に運営しております。そこには、多くの患者さん、ご家族そして一般市民の方々の"日本のがん医療の進展"につながる次世代の人材育成推進への願いが込められております。
2018年に留学予定の受賞者には、厳正なる審査の結果、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターには、乳腺内分泌外科医の菊池弥寿子氏(東京大学医学部附属病院乳腺内分泌外科)と放射線科医の隈部篤寛氏(慶應義塾大学医学部 放射線科学)が選ばれました。また、シカゴ大学医学部には、乳腺科医の服部正也氏(愛知県がんセンター中央病院)が選ばれました。授賞式では、日本対がん協会理事長 後藤尚雄郎氏より開会挨拶と受賞者の紹介がありました。(下の写真下段)。
その後MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授上野直人氏から、受賞者である菊池弥寿子氏ならびに隈部篤寛氏のお二人に、アワードの授与および目録贈呈が行われました。また、シカゴ大学医学部のKenneth S. Cohen氏から、服部正也氏にアワードの授与および目録贈呈辞が行われました。(下の写真)
受賞者からは、米国研修に対する抱負や日本の今後のがん医療への貢献などが語られました。
以下、3名の受賞にあたっての抱負を掲載いたします。
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RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞に選ばれて
東京大学医学部附属病院乳腺内分泌外科の菊池弥寿子と申します。(上の写真)
今回MOD奨励賞を受賞させていただいたことは、身に余る光栄でございます。同時に、この賞を受賞することは、リレー・フォー・ライフを支援されている皆様から、これからのがん研究、治療への期待を込めたタスキを引き継ぐことでもあり、身の引き締まる思いです。日乳腺内分泌外科医として日々の診療を行ううちに、様々な事情を抱えながら治療を続けられている患者さんに対し、様々な専門分野のスタッフと、密な連携をとる必要性を痛感するようになりました。さらに、近年は遺伝子発現パターンによる再発リスク評価、マルチ遺伝子パネルによる発癌リスク予測や、予防医療など、がん治療に対する幅広い知見のキャッチアップが求められております。一方、原発がん組織からの転移の予見はいまだ課題であり、転移部位に応じた治療、効果判定、さらに侵襲の少ない検査で、より高密度の情報を得ることが期待されていることも感じました。こうした経験の中で、次第に研究に携わりたいという思いが強くなりました。今回研修させて頂くMDアンダーソンがんセンターは、多職種のスタッフが各々の専門領域で連携を取り合い、多くの研究成果をあげ、新たな治療方針を世界に発信している施設として知られております。多職種による治療連携について体験し、低侵襲、高密度な転移予測ツールの確立を目指した研究を行い、帰国後に日本の橋渡し研究、がん治療に貢献したいと考えております。
慶應義塾大学医学部 放射線科学の隈部篤寛と申します。(上の写真)
この度は、このような素晴らしい賞を受賞でき、大変有難く、また光栄なことだと思っております。またこの賞は、RFLの寄付金が原資となっていることを知って、同時に身が引き締まる思いです。
私は、放射線治療を専門として、日々がん患者さんの診療に携わっております。分野としては、胸部領域の悪性腫瘍を中心に担当しています。放射線治療は近年の治療技術の発達に伴い、より病巣に絞って精密かつ正確に治療することが可能となっています。しかし、周囲の正常組織への障害が問題となり、癌が完治したとしても治療後に患者さんのQOLを損なうことがしばしば見受けられます。従ってより患者さんに負担が少なく、副作用の少ない治療の開発が求められます。
このたび、研修させて頂く予定の、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターは世界有数のがん治療施設であります。当施設では、従来のX線治療に比べて、正常組織への放射線量を低くでき、身体により負担の少ない陽子線治療が、実臨床や臨床研究で広く用いられています。ただしその臨床的な有用性についてはまだまだ分からないことが多いのが現状です。この貴重な機会をフルに生かして、米国では陽子線治療がどのようにそしてどの程度、X線治療に比べて有効なのかを学んだ後に、より優れた放射線治療を提供して日本のがん医療に貢献できるように頑張っていきたいと思っております。今後とも宜しくお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございます。
愛知県がんセンター中央病院乳腺科の服部正也と申します。(上の写真)
この度は、このような素晴らしい賞に選考いただき、誠にありがとうございます。日本対がん協会をはじめ、リレー・フォー・ライフに関わる全ての皆様に深く感謝を申し上げます。
私は、乳腺腫瘍学を専門とする腫瘍外科医として研鑽を積んでまいりました。日々、乳癌の患者さんの治療に携らせて頂く中で、数多くの治療開発試験にも関わらせて頂き、その中で、がん治療におけるバイオマーカーの重要性と個々のゲノム情報を利用したがん治療の個別化に強い関心を抱くようになりました。乳癌のみならずがんの治療では、なぜ個々で効果が異なるのか、なぜ個々で副作用が異なるのか、そして、なぜ治療が効かなくなるのか、という基本的な疑問があります。今回の研修では、これら疑問の解明に少しでもつながるようなゲノム情報を用いた橋渡し研究と実際のゲノム医療を学びたいと考えております。私が今回研修させていただくシカゴはオバマ前大統領の地元で、その退任演説の中に"Show up. Dive in. Persevere."という言葉がありました。今、まさに持つその気持ちを忘れず、楽しんでチャレンジしてまいります。
最後に、この機会を後押しくださった岩田広治先生、また多くのサポートを頂く愛知県がんセンターの皆様、そして妻と3人の子供達に感謝をし、私の受賞の言葉とさせていただきます。
引き続き、日本対がん協会「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」を代表して坂下千瑞子氏より、受賞者への期待の言葉が語られました。(下の写真)
上野直人氏とKenneth S. Cohen氏より、がんのトランスレーショナルリサーチおよび臨床分野における医学留学がいかに日米双方のがん治療ならびに臨床研究の利益になるかについて、特別講演がありました。
MDアンダーソンがんセンター上野直人氏(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 腫瘍内科教授)は、「留学研修をする意義Why should you study abroad?」についての講演がありました。(下の写真、講演スライドPDF)
Kenneth S. Cohen氏(シカゴ大学医学部血液腫瘍内科)は、「がん研究開発のための国際研修プログラムの実施 Implementing international training programs for oncology research development」についての講演がありました。(下の写真、講演スライドPDF)
授賞式の後は、関係者一同による記念写真撮影で締め括られ、会は盛会に終了しました。(下の写真)
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[2018/06/18 13:36] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(1) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞リレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会日米医学交流留学研修
がんアドボケートセミナー開催(ドリーム・キャッチャー第7期養成講座)
慶應義塾大学病院(東京都新宿区)にて開催
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"最高の医療を引き出すための患者力とは~患者アドボケート活動を通してより良い医療を受けるための患者力をどう引き出すか~をテーマに、6つのグループでディスカッションし、アイデアを発表!
2017年7月2日(日)、慶應義塾大学病院(2号館11階大会議室)に於いて、『最高の医療を引き出すための患者力とは~患者アドボケート活動を通してより良い医療を受けるための患者力をどう引き出すか~』をテーマに、がんアドボケートセミナーが開催されました。
主催:公益財団法人日本対がん協会 がんサバイバー・クラブ運営委員会
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
慶應義塾大学病院腫瘍センター
協力:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター
後援:ジャパンフォーリブストロング
オープニング:
司会進行は、増田紘子氏(昭和大学医学部乳腺外科 医師)と今村知世氏(慶應義塾大学医学部臨床薬剤学 薬剤師)が担当し、はじめに、講師・ファシリテーター全員のみなさんの自己紹介がありました(下の写真 上段左:増田紘子氏、上段右:今村知世氏、中段左:上野直人氏、中段右:古川孝広氏、鈴木牧子氏、下段左:佐瀬一洋氏、下段右:横山 光恒氏)。
講師・ファシリテーター(敬称略)。
上野 直人(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科 医師・がんサバイバー)
今村 知世(慶應義塾大学医学部臨床薬剤学 薬剤師)
佐瀬 一洋(順天堂大学大学院臨床薬理学 研究者・がんサバイバー)
古川 孝広(国立がん研究センター東病院先端医療科乳腺腫瘍内科 医師)
増田 紘子(昭和大学医学部乳腺外科 医師)
鈴木 牧子(ひいらぎの会代表世話人特定非営利活動法人がんピアネットふくしま理事長
がんサバイバー)
横山 光恒(日本対がん協会 がんサバイバー)
参加者:45名(がんサバイバー27名、患者家族・患者会7名、医療者2名、その他がん患者さんを支援する一般市民のみなさん9名)
プログラム
オープニング
10:00~10:10 ファシリテーター 自己紹介
セッション 1 「ミッション&ビジョン、マイ・ドリーム」
10:10~10:50 がん医療のマイ・ドリームを考えよう : 理想的ながん医療を描く 上野直人
10:50~11:20 わたしの「ミッション&ビジョン、マイ・ドリーム」を考える 全員
11:20~12:00 各グループにて、自己紹介「マイ・ドリーム」の発表
セッション 2 「最高の医療を引き出すための患者力とは
~患者アドボケート活動を通してより良い医療を受けるための患者力をどう引き出すか~」
13:00~13:30 「患者がチーム医療に参加するために必要な患者力を高める要件とは」佐瀬一洋
13:30~14:00 「科学的根拠に基づく医療(EBM)とメディカルリテラシー(医療情報)」今村知世
14:00~14:15 休憩
14:15~16:15 グループワーク:患者力を高めるためのアドボケート活動
~私たちが取り組むべきこと(アイデアの創出とプランの立案)~
16:20~17:00 各グループ代表者の発表
17:00~17:15 総評 ファシリテーター全員
17:15~18:30 修了書授与、記念撮影、ビデオ撮影(ハンドインハンド)
◆◇セッション1◆◇
「ミッション&ビジョン、マイ・ドリーム」
セッション1では、マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)実行委員長の上野直人氏(MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授・がんサバイバー)より、「がん医療のマイ・ドリームを考えよう 理想的ながん医療を描く」をテーマに、がん医療に対するコーズ(動機)、ミッション(使命)・ビジョン(マイ・ドリーム:夢)についての講義およびドリームの創作プロセスや共有プロセスなどの解説がありました。(下の写真、講演スライドPDF)。
◆◇セッション2◆◇
セッション2では、グループワークに先駆けて、2つの講義がおこなわれました。
「患者がチーム医療に参加するために必要な患者力を高める要件とは」
最初の講義は、佐瀬一洋氏(順天堂大学大学院臨床薬理学・研究者・がんサバイバー)による「患者がチーム医療に参加するために必要な患者力を高める要件とは」の講義がおこなわれました。佐瀬氏は、ご自身のがん体験を含めた簡単な自己紹介をしたあと、医療の歴史を紐解きながら、医学への敬意、医療への感謝、医学研究推進の必要性を解説し、さらに、参加者へ、医療をよりよくするためには、医療への感謝をベースにした患者アドボケート活動をおこなっていくことの重要性を訴えました(下の写真)。
「EBMとメディカルリテラシー」
次に、今村知世氏(慶應義塾大学医学部臨床薬剤学 薬剤師)による「EBMとメディカルリテラシー」の講義がおこなわれました。今村氏は、EBM(Evidence-Based Medicine:根拠に基づく医療)とは何なのかを、臨床試験と医薬品開発のプロセスなどの例を示しながら、その定義を分かりやすく解説しました。また、正しい医療情報を入手するために、特に、日本の検索エンジン(Webサイト)やインターネット情報の問題点をあげながら、がん医療情報の特徴や信頼性、リテラシーを高めていくことの必要性について概説をされました(下の写真)。
グループディスカッション グループワーク:
患者力を高めるためのアドボケート活動
~私たちが取り組むべきこと(アイデアの創出とプランの立案)
今回のセミナーのテーマである「最高の医療を引き出すための患者力とは~患者アドボケート活動を通してより良い医療を受けるための患者力をどう引き出すか~」《やってみたいプロジェクト》について6つのグループに分かれてグループディスカッションが行われました(下の写真)。
■各グループの発表「患者力を高めるためのアドボケート活動」をテーマにしたプロジェクトの発表
「患者力を高めるためのアドボケート活動」をテーマにしたがんアドボケート活動について、各グループの代表者から、《やってみたいプロジェクト》の発表がありました。
グループA:
グループB:
グループC:
グループD:
グループE:
グループF:
■修了証の授与、記念写真
セミナーの最後には、修了生に各グループのファシリテーターから修了証書が手渡されました(下の写真)。
そして、参加者全員での記念撮影(下の写真)が行われ、盛会のうちにセミナーは終了いたしました。今後の受講生の活動が期待されます。
本セミナーの模様は、日本対がん協会が主催する「がんサバイバー・クラブ」にも掲載されております、併せてご覧ください。
https://www.gsclub.jp/tips/2136
★Facebookページ『Cancer がん 癌 No More』にフォトアルバムを作詞しました。Webに掲載できなかった写真がご覧いただけます。
https://www.facebook.com/NoMoreCancer/posts/1491677044227050
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[2017/07/14 10:41] | ドリーム・キャッチャー | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: EBMSNSがんアドボケーターがんアドボケート活動がん医療ドリーム・キャッチャー養成講座マイ・オンコロジー・ドリームメディカル・リテラシー公益財団法人日本対がん協会がんサバイバー・クラブ運営委員会慶應義塾大学病院臨床試験
第7回目の奨励賞は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターに2名、
シカゴ大学医学部に1名留学研修。
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『2016年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』受賞式を開催
日時:2017年4月24日(月)15:00~17:00
場所:有楽町朝日ホール
主催:公益財団法人日本対がん協会
協力:The University of Chicago
The University of Texas MD Anderson Cancer Center
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
2017年4月24日、有楽町朝日ホールに於いて、公益財団法人日本対がん協会主催、米国シカゴ大学ならびにテキサス大学MDアンダーソンがんセンター、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、『2016年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』の授賞式が行われました。
本奨励賞は、日本対がん協会が、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(以下MDアンダーソンがんセンター)の協力を得て、日本の若手医師が同センターにおいて1年間研修する事を目的として、2010年度に設立されました。これまで11名の医師がテキサス大学MDアンダーソンがんセンターに、1名がシカゴ大学にて研修する機会が与えられました。第7回目を迎えた本年は、MDアンダーソンがんセンターに2名、シカゴ大学医学部に1名、奨励賞が授与されました。この賞は、患者さん、ご家族、支援者の方々が日本対がん協会とともに推進し、開催している「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」に寄せられた寄付金を基に運営しております。そこには、多くの患者さん、ご家族そして一般市民の方々の"日本のがん医療の進展"につながる次世代の人材育成推進への願いが込められております。
2017年に留学予定の受賞者には、厳正なる審査の結果、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターには、乳腺腫瘍外科医の喜多久美子氏(聖路加国際病院乳腺外科)と血液内科医の西本光孝氏(大阪市立大学大学院医学研究科血液腫瘍制御学)が選ばれました。また、シカゴ大学医学部には、呼吸器内科医の宮内栄作氏(東北大学病院呼吸器内科)が選ばれました。授賞式では、日本対がん協会理事長秋山耿太郎氏の開会挨拶のあと(下の写真上段)、MDアンダーソンがんセンター、シニアバイスプレジデントのOliver Bogler氏(Global Academic Programs Vice President)からビデオによる祝辞が放映されました。(下の写真下段)。
その後MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授上野直人氏から、受賞者である喜多久美子氏ならびに西本光孝氏のお二人に、アワードの授与および目録贈呈が行われました。(下の写真)
続いて、シカゴ大学医学部のKenneth S. Cohen氏から、宮内栄作氏にアワードの授与および目録贈呈辞が行われました。(下の写真)
受賞者からは、米国研修に対する抱負や日本の今後のがん医療への貢献などが語られました。
以下、三名の受賞にあたっての抱負を掲載いたします。
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RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞に選ばれて
聖路加国際病院乳腺外科の喜多久美子と申します。(上の写真)
この度、このような素晴らしい賞を頂き、大変嬉しく光栄に感じております。
私はこれまで乳腺外科・消化器外科を中心に外科のトレーニングを積み、現在は乳腺専門医として臨床診療に携わっています。臨床医として13年目になりますが、日々の診療の中で生じる疑問や、患者さんが抱える悩み、癌治療に対する様々な思いをもとに、それらの解決につながる研究をしたいと思いが年々強くなり、5年前に横浜市立大学の大学院生として癌の基礎研究・トランスレーショナル研究に携わる機会を得ました。そこで研究の意義と楽しさに触れるとともに、さらに研究を深めたいという思いと、自ら研究を立案して進めていけるようになりたいという気持ちに駆られるようになり、研究留学を志願するに至りました。今回の受賞は、夢の第一歩として非常にありがたく感じており、その機会を最大限に生かして、癌研究の第一線で学び、帰国後はそれを出来る限り還元していきたいと思っています。また、リレー・フォー・ライフに代表されるようなサバイバーシップ活動についても本場の米国で体験し、日本でも継続していきたいと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
大阪市立大学大学院医学研究科の西本光孝と申します。(上の写真)
このたびはこのようなすばらしい賞を受賞でき、大変うれしく思いますとともに、身の引き締まる思いであります。私は血液内科医として、特に、同種造血幹細胞移植治療に従事してきました。白血病をはじめとした血液悪性腫瘍の多くは進行が早く、また、化学療法に抵抗性であることもしばしばあります。そういった難治性の血液疾患に対して、根治を目指した治療法として同種造血幹細胞移植が行われています。しかし、残念ながら、治療による重篤な合併症によって、命を落としてしまう方が20-30%にものぼる非常にリスクの高い治療です。また、急性期の合併症をうまく乗り切っても、慢性の合併症によりQOLが著しく低下してしまったり、原病が再発してしまう患者様も多く経験してきました。まだまだ発展途上の治療法といわざるを得ないと思います。このたび、世界でも有数の移植施設であるMDアンダーソンがんセンターで研修、研究する機会を与えていただきましたので、そこで多くを学び、より安全で、より効果的な同種造血幹細胞移植治療の確立のために貢献できるようにがんばってきたいと思います。
東北大学病院呼吸器内科の宮内栄作と申します。(上の写真)
この度はMOD奨励賞を受賞させていただくことになり、シカゴ大学で学ぶ機会を得ることができたことを大変嬉しく思います。大変嬉しく思うと共に、この奨励賞がたくさんの方々の期待と支援の基に成り立っていることを改めて感じ、身が引き締まる思いです。私は呼吸器内科医で、特に肺癌の臨床研究・基礎研究をライフワークにしています。肺癌はあらゆる癌種の中で最も予後不良な疾患であり、私が携わる患者さんの多くは根治が難しい進行癌の患者さんです。進行肺癌患者さんの予後は決して良いとは言えない現実がありますが、医学は目まぐるしく日々進歩しています。進行肺癌の患者さんでも根治を目指し、がんになっても不安を感じることなく生活ができるように支援していくことが私の夢であります。そして肺癌診療に関わる仲間を増やし、より手厚いがん医療を患者さんに提供できることがもう一つの願いであります。皆様の支援でいただいた留学の機会を十分に生かし、米国での肺癌の基礎研究、橋渡し研究、臨床研究の現場を経験し、帰国後にあらゆる形で皆様に還元できればと考えております。皆様の期待に沿えるよう、米国で沢山のことを学び、経験をして来たいと思います。
引き続き、日本対がん協会を代表して会長の垣添忠生氏より、受賞者への期待の言葉が語られました。(下の写真)
続いて、上野直人氏とKenneth S. Cohen氏より、がんのトランスレーショナルリサーチおよび臨床分野における医学留学がいかに日米双方のがん治療ならびに臨床研究の利益になるかについて、特別講演がありました。
MDアンダーソンがんセンター上野直人氏(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 腫瘍内科教授)は、「がん臨床バイオロジストの育成のための腫瘍内科研修プログラムの必要性 Need for Clinical Cancer Biologists Medical Oncology Training Programs」についての講演がありました。(下の写真、講演スライドPDF)
Kenneth S. Cohen氏(シカゴ大学医学部血液腫瘍内科)は、「がん研究開発のための国際研修プログラムの実施 Implementing international training programs for oncology research development」についての講演がありました。(下の写真、講演スライドPDF)
授賞式の後は、関係者一同による記念写真撮影で締め括られ、会は盛会に終了しました。(下の写真)
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[2017/05/16 13:27] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞リレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会日米医学交流留学研修
第6回目の奨励賞は、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターに2名、
シカゴ大学医学部に1名留学研修。
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『2015年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』受賞式を開催
日時:2016年4月26日(火)17:15~18:00
場所:アメリカンセンターJAPAN ホール(港区赤坂1-1-14 NOF溜池ビル8階)
主催:公益財団法人日本対がん協会
協力:The University of Chicago
The University of Texas MD Anderson Cancer Center
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
2016年4月26日、アメリカンセンターJAPAN ホールに於いて、公益財団法人日本対がん協会主催、米国シカゴ大学ならびにテキサス大学MDアンダーソンがんセンター、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、『2015年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』の授賞式が行われました。
本奨励賞は、日本対がん協会が、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(以下MDアンダーソンがんセンター)の協力を得て、日本の若手医師が同センターにおいて1年間研修する事を目的として、2010年度に設立されました。これまで9名の医師がテキサス大学MDアンダーソンがんセンターにて研修する機会が与えられました。第6回目を迎えた本年は、MDアンダーソンがんセンターに加えて、新たにシカゴ大学医学部に同留学プログラムが立ち上がることになりました。この賞は、がん患者さん、ご家族、支援者の方々が日本対がん協会とともに推進し、開催している「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」に寄せられた寄付金を基に運営しております。そこには、多くの患者さん、ご家族そして一般市民の方々の“日本のがん医療の進展”につながる次世代の人材育成推進への願いが込められております。
2016年に留学予定の2015年度の受賞者には、厳正なる審査の結果、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターには、乳腺腫瘍外科医の岩瀬俊明氏(千葉大学附属病院臓器制御外科)と乳腺腫瘍外科医の及川将弘氏(及川病院乳腺外科)が選ばれました。また、シカゴ大学医学部には、腫瘍内科医の鳩貝健氏(国立がん研究センター東病院消化管内科)が選ばれました。授賞式では、日本対がん協会会長垣添忠生氏による開会挨拶のあと(下の写真上段左)、MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授上野直人氏から、受賞者である岩瀬俊明氏ならびに及川将弘氏のお二人に、アワードの授与および目録贈呈が行われました。(下の写真上段右、下の写真下段左)。続いて、シカゴ大学医学部のKenneth S. Cohen氏から、鳩貝健氏にアワードの授与および目録贈呈辞が行われました。(下の写真下段右)。
受賞者からは、米国研修に対する抱負や日本の今後のがん医療への貢献などが語られました。(下の写真)
3名の受賞にあたっての挨拶の全文は、下記「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」のサイトに掲載
引き続き、リレー・フォー・ライフ・ジャパンを代表して坂下千瑞子氏より、受賞者への期待の言葉が語られました。(下の写真上段)授賞式の後は、関係者一同による記念写真撮影で締め括られました。(下の写真中段、下の写真下段)
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第2部 米国大使館/日本対がん協会共催パネルディスカッション
「日本のがん研究の発展および未来のがん専門医の育成を目指して」を開催
日時:2016年4月26日(火)18:30~20:00
場所:アメリカンセンターJAPAN ホール(港区赤坂1-1-14 NOF溜池ビル8階)
共催:米国大使館、公益財団法人日本対がん協会
第2部は米国大使館と日本対がん協会との共催で「日本のがん研究の発展および未来のがん専門医の育成を目指して」と題するパネルディスカッションが開催されました。がん征圧という日米共通の目標のために日米相互の交流や米国留学の意義について意見交換がありました。
初めに、第一回受賞者(2010年度奨励賞)の増田紘子氏から、「MDアンダーソンがんセンターで学んだこと」と題しての講演がありました(下の写真、講演スライドPDF)
続いて、MDアンダーソンがんセンター上野直人氏(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 腫瘍内科教授)は、「がん臨床バイオロジストの育成のための腫瘍内科研修プログラムの必要性 Need for Clinical Cancer Biologists Medical Oncology Training Programs」について(下の写真上段、講演スライドPDF)、Kenneth S. Cohen氏(シカゴ大学医学部血液腫瘍内科)は、「がん研究開発のための国際研修プログラムの実施 Implementing international training programs for oncology research development」をテーマに(下の写真下段、講演スライドPDF)、それぞれ両氏からは、がんのトランスレーショナルリサーチおよび臨床分野における医学留学がいかに日米双方のがん治療ならびに臨床研究の利益になるかについてスピーチがなされました。
2011年度の受賞者である古川孝広氏(国立がん研究センター東病院先端医療開発センター)からは、米国での臨床研究を学ぶ意義についてご自身の経験を発表していただきました(下の写真、講演スライドPDF)
パネルディスカッションは、アレクシー・クラル氏(在日米国大使館 経済・科学部 科学技術・環境医療課長)の進行により、日本の医師が米国の臨床試験を研修することの必要性、日米国際交流の利点、専門分野のメンターを持つことの重要性、ミッションとビジョンを持って学んでいくことなど、日本の次世代のリーダーを目指す若い臨床研究者を鼓舞する内容のディスカッションがおこなわれました(下の写真) 当パネルディスカッションには、医学生、がん臨床に携わる医師、研究者、製薬企業、リレー・フォー・ライフ関係者など約80名余の参加者があり、盛会に終了いたしました。
なお、当日のパネルディスカッションは、下記Youtubeにて中継を観ることができます。
「日本のがん研究の発展および未来のがん専門医の育成を目指して」
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[2016/07/29 18:04] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞リレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会日米医学交流留学研修
JSMO 2015「ペイシェント・アドボケイト・プログラム」にて
「患者力をあげるために~学会発表をよりよく理解する方法」開催
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■「エビデンスとは何か」を一緒に考える参加型のセッションを開催■
2015年7月16日(木)午前9:30~11:00まで、第13回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2015:北海道札幌市ホテルロイトンにて開催)におけるがん患者支援プログラム「ペイシェント・アドボケイト・プログラム」に、マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)プログラムから提案した企画「患者力をあげるために~学会発表をよりよく理解する方法」が採択され、公益財団法人日本対がん協会ならびに一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの共催により、本プログラムが開催されました。
たくさんの学術情報をどのように見極めていくかが、アドボケイト活動に必要な患者力につながります。情報発信の場である学会での発表をよりよく理解する方法を、「抄録とポスターの読み方・吟味の仕方」にフォーカスを当て、「エビデンスとは何か」を一緒に考える参加型のセッションをおこないました。
冒頭、司会は、岡本宏之氏(公益財団法人日本対がん協会リレー・フォー・ライフ・ジャパン統括マネージャー)が担当し、本セッションの開催目的と演者の紹介がありました。
以下に、発表の模様を写真と簡単な解説で発表順に報告いたします。
1.イントロダクション:本プログラムの趣旨
発表:佐々木治一郎氏(マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員/北里大学医学部新世紀医療開発センター臨床腫瘍学教授)
佐々木氏(下の写真)からは、『マイ・オンコロジー・ドリームの活動コンセプトとその内容』、『ドリーム・キャッチャー(DC)養成講座とがんアドボケイト活動』について概説があり、本企画を行なうに至った経緯と発表内容についての紹介がありました。
2.アドボケイト活動に必要な患者力とは
発表:鈴木牧子氏(DC修了生、リレー・フォー・ライフ2014ヒーローズ・オブ・ホープ/ひいらぎの会代表世話人)
鈴木氏(下の写真)は、「アドボケイト活動に必要な患者力とは」をテーマに、『がんアドボケイト活動』において必要な『見極める力』と『リーダーシップ』の重要性について発表がありました。
3.EBMとリテラシー
発表:今村知世氏(マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員/慶應義塾大学医学部臨床薬剤学講師)
今村氏(下記写真)からは、「EBMとリテラシー」をテーマに、『エビデンスとは何か』また、『正しい医療情報を入手する方法』について、参加者にわかりやすい講義がありました。さらに、配布の資料には、『学会発表や論文を理解するための「専門用語」や「がん臨床試験のルール」解説』が配布され、学会発表をこれから聴講する参加者にとっては大変に有意義なものとなりました。
4.抄録とポスターの読み方
発表:上野直人氏(マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員長:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授)
上野氏(下の写真)は、「いかに科学発表を検証するか」をテーマに、『発表の形式』、『研究の流れ』、『仮説』とは何かを紐解いた上で、今回の学会の発表抄録の中から一つケースを取り上げ、『抄録の読み方と吟味の仕方』について、具体的にその方法(こつ)を解説し、参加者の理解を促しました。
※当日の発表資料について、ご希望の方には、PDFにて事務局より送付いたします。
お問い合わせ(e-mailのみ):
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト事務局
e-mail:secretariat@oncology-education.or.jp
■発表者の記念撮影
発表者および関係者全員で記念撮影(下の写真)を行いました。 今後も、日本臨床腫瘍学会学術集会におけるペイシェント・アドボケイト・プログラムにおいてマイ・オンコロジー・ドリームプログラムの企画を推進していく予定です。
下段右より、今村知世氏、上野直人氏、鈴木牧子氏、上段右より、岡本宏之氏、佐々木治一郎氏、事務局笛木浩
[2015/08/04 18:33] | ペイシェント・アドボケイト・プログラム | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: JSMO2015ペイシェント・アドボケイト・プログラム
がん医療の夢を語る「マイ・オンコロジー・ドリーム写真」の投稿が1000人に達しました。
「マイ・オンコロジー・ドリーム」は、医師、医療従事者、患者さんやご家族、支援者の方々が、がん医療に関する夢を語り、その夢を共有し、実現させるというコンセプトの取り組みです。
2009年10月から「マイ・オンコロジー・ドリーム写真」の掲載を開始し始めてから、約7年目である2015年7月に、写真投稿数が1000人となりました。投稿者の内訳は下記の通りです。がんに関わる医療者のほか、さまざまなご職業で社会に活躍している多くのがんサバイバーの方々にも投稿をいただくことができました。投稿いただいたみなさまには、ご協力とご支援に深く感謝申し上げます。
医療者:811人
(医師:263人、看護師:231人、薬剤師243人、その他:74人)
がんサバイバー(患者さんを初め、ご家族、支援者のみなさま):189人
(会社員26人、製薬企業の社長2人、患者会代表3人、政治家2人、俳優29人、
タレント2人、アナウンサー2人、ジャーナリスト4人、学生62人、その他57人)
今後もがん医療の夢を語る「マイ・オンコロジー・ドリーム写真」の投稿をお待ちしております。
がん医療の夢を語り、夢の実現に向けて、今後もがん患者さんを支援していきたいと思います。
[2015/08/04 18:21] | マイ・オンコロジー・ドリーム | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: がんサバイバーアナウンサージャーナリストタレントマイ・オンコロジー・ドリーム会社員俳優医師医療者学生患者会代表政治家看護師薬剤師製薬企業の社長
第5回目の奨励賞は、岩手と東京から腫瘍内科医師2名に授与。
米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターにて1年間研修
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『2014年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』受賞式を開催
日時:2015年4月27日(月)13:00~14:00
場所:有楽町朝日スクエア会議室C(有楽町マリオン11階)
(〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目5−1有楽町マリオン11階)
主催:公益財団法人日本対がん協会
協力:The University of Texas MD Anderson Cancer Center
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
2015年4月27日(月)、有楽町朝日スクエア会議室C(有楽町マリオン11階)に於いて、公益財団法人日本対がん協会主催、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、『2014年度リレー・フォー・ライフ マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』の授賞式が行われました。
本奨励賞は、日本対がん協会が、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(以下MDアンダーソンがんセンター)の協力を得て、日本の若手医師が同センターにおいて1年間研修する事を目的として、2010年度に設立され、今年で第5回目を迎えました。この賞は、がん患者さん、ご家族、支援者の方々が日本対がん協会とともに推進し、開催している「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」に寄せられた寄付金を基に運営しております。そこには、多くの患者さん、ご家族そして一般市民の方々の"日本のがん医療の進展"につながる次世代の人材育成推進への願いが込められております。
授賞式では、日本対がん協会理事長秋山耿太郎氏の開会挨拶のあと(上の写真)、MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授の上野直人氏からアワードの授与および目録贈呈が行われました(下の写真)。
続いて、MDアンダーソンがんセンター、シニアバイスプレジデントのOliver Bogler氏(Global Academic Programs Vice President)からビデオによる祝辞が放映されました(下の写真)。
2014年度の受賞者には、厳正なる審査の結果、虎の門病院臨床腫瘍科医師の三浦裕司氏と岩手医科大学呼吸器・アレルギー・膠原病内科医師の森川直人氏が選ばれました。
受賞者からは、MDアンダーソンがんセンターでの研修に対する抱負や日本の今後のがん医療への貢献などが語られました。以下、お二人の受賞にあたっての抱負を掲載いたします。
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RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞に選ばれて
虎の門病院臨床腫瘍科 三浦裕司(上の写真)。
この度は、リレー・フォー・ライフ"マイ・オンコロジー・ドリーム"奨励賞に選考いただき、誠にありがとうございます。日本対がん協会の皆様、MDアンダーソンがんセンター、Global Academic Programの先生方、そしてリレー・フォー・ライフ・ジャパンの皆様に深く感謝申し上げたいと思います。また、本賞に応募するにあたり、海外留学に理解と協力を示してくれた妻と子ども達にも感謝したいと思います。
今回、このような素晴らしい賞をいただき、またMDアンダーソンがんセンターという世界トップクラスの病院で研修できる機会をいただき、大変嬉しく思っていると同時に、身の引き締まる思いです。
私は、これまでに血液腫瘍、固形腫瘍と幅広いがん種に対応する、一般腫瘍内科医としての研修、経験を積んで参りましたが、5年程前に自身のライフワークを泌尿器腫瘍、特に腎がんと決め、現在、その治療、研究に力を入れております。現在、腎がんに対する非常に多くの抗がん剤が開発、承認されておりますが、日本には泌尿器腫瘍を専門とした腫瘍内科医がほとんどおりません。そのため、私は多くの泌尿器科医や泌尿器以外の腫瘍を専門とする腫瘍内科医から、様々な事を学びつつも、基本的には独学でこれまで学んで参りました。しかし、これから将来における私自身の成長、日本の患者さん達への貢献、将来この分野に進みたいと考える腫瘍内科医の教育などを考えるにあたり、今のままでは限界があり、海外に出て泌尿器腫瘍内科医のメンターのもとで学ぶ必要があると考え、今回、マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞に応募致しました。
私のVisionは、「腎がんに関わるあらゆる苦悩から人々を解放する事」です。このVisionを達成するために、私は2つの事が必要だと考えております。それは、「より良い治療法の開発」と、「患者さんのより良い生活へのサポート」です。まず、治療については、innovative(革新的)な薬剤の研究、開発が必要だと考えます。近年、我が国でも、新薬早期臨床開発が行えるように、様々な試みがされておりますが、残念ながら泌尿器腫瘍の領域ではまだ進んでいないのが現状です。私は、帰国後この分野の進歩に従事できるように、MDアンダーソンがんセンターで、新薬開発に必要なtranslational research(橋渡し研究)の知識、新薬早期臨床試験の立案などについて学びたいと考えております。次に、患者さんの生活に対するサポートについてです。多くの薬剤の開発により、腎がんの生存期間は大きく延長しましたが、その長い期間における患者さんの身体的、精神的、社会的などあらゆる面における人生のサポート体制が整っているとは言いがたいと思います。今回の研修で、MDアンダーソンがんセンターでの多職種によるチーム医療の取り組み、また、患者さん自身や社会の取り組みについても学んできたいと思います。
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岩手医科大学呼吸器・アレルギー・膠原病内科 森川直人(上の写真)。
この度は、リレー・フォー・ライフ"マイ・オンコロジー・ドリーム"奨励賞を頂き、本当にありがとうございます。ASCO(アメリカ臨床腫瘍学会)で例年、多くの魅力的な発表をしている、あこがれのMDアンダーソンがんセンターで学ぶ機会を得ることができた喜びは、なんと表現して良いかわかりません。また、「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」によせられた、患者さん、ご家族、がん診療に期待する多くの方々からのご寄付をもとにした、この奨励賞をいただいたことは、がんに取り組む医師の一人として本当に光栄に思うとともに、身の引き締まる思いでもあります。
私は東京都日野市の出身で静岡の浜松医大を卒業後、長く宮城県で働いておりました。最初は呼吸器内科医として、後半は肺癌を専門とする腫瘍内科医として、市中病院での診療に力の多くを注いでまいりました。ご縁があり2年前より岩手医科大学に異動し、後進の指導や研究、地域の先生からのコンサルテーションに取り組んでおります。東北は豊かな自然と心の温かい人々が沢山いる素晴らしいところですが、一方で深刻な医師不足が続いている地域でもあります。4年前におきた東日本大震災は岩手、宮城、福島に深い傷跡を残し、沿岸部を中心に医師不足にも追い打ちをかけています。とりわけ、がん化学療法を専門とする医師の不足は顕著で、東京に162名いるがん薬物療法専門医は岩手には6名しかいません。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台になった久慈市とその周辺には常勤の呼吸器科医・腫瘍内科医がおらず、肺癌の患者さんは往復4時間かけて八戸に行くか、5時間かけて盛岡に行かないと専門的な治療を受けられません。岩手の多くの地域では、患者さんたちが長時間の移動に耐えて治療を行っております。また、地域の病院でも一般呼吸器科医や外科医の努力でなんとかがん診療が維持されている状況です。
このような環境のなかで、私は質の良いCommunity Opinion Leader(地域医療の推進者)となることを目指してきました。自らが多くの患者さんを診療し、若い先生を指導し、がん診療の魅力を語り、地域の医師から信頼・相談され、彼らと協力しながら小規模でもユニークなコンセプトの臨床試験を行って全世界に発信したいと願っています。そして東北でがん診療に取り組む医師を増やして、一人でも多くの患者さんに標準治療が届けられるよう益々取り組んで行きたいと思います。
今回の留学研修期間中に得たMDアンダーソンでの経験を、残さず持ち帰って、東北の医師、メディカルスタッフ、そして患者さんたちと共有できるよう、精一杯努力したいと思います。
最後に、リレー・フォー・ライフ・ジャパンにご協力いただいた皆様、対がん協会の皆様、上野先生、Dr.BoglerをはじめとするMDアンダーソンがんセンターの先生方に心より感謝し、お礼の言葉とさせていただきます。
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引き続き、リレー・フォー・ライフ・ジャパンを代表して堀均氏より、また、日本対がん協会会長垣添忠生氏より、受賞者への期待の言葉が語られました(下の写真)。
その後、「MOD奨励賞受賞記念ディスカッション-米国でも類を見ないユニークな賞 夢を忘れずに」と題し、上野直人氏および古川孝広氏(2011年度受賞2年間留学)そして受賞者2名とのディスカッションが行なわれました。司会は日本対がん協会マネジャーの小西宏氏が務め、この賞が候補の方のパッションを大きく評価して選定されていることと海外で臨床研究を学んで戻ってきたあとの日本での貢献度を期待している点で、米国には無い日本独自のユニークな奨励賞であることを、受賞のお二人は改めて確認いたしました(下の写真)。
授賞式の最後は、関係者一同による記念写真撮影で締め括られました(下の写真)。
写真左より、秋山耿太郎氏(日本対がん協会理事長)、受賞者:三浦裕司氏、森川直人氏、
垣添忠生氏(日本対がん協会会長)、上野直人氏(MDアンダーソンがんセンター教授)
授賞式後は、レセプションが行われ、終始なごやかな雰囲気の中、有意義な歓談が行われました。
下の写真は、授賞式に参列した関係者一同による記念写真
(下の写真)。
[2015/05/29 18:58] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞リレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会日米医学交流留学研修
全米NO.1のがん専門病院MDアンダーソンがんセンターで1年間研修する
若手医師のためのプログラム「RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞」
公益財団法人日本対がん協会は、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターと連携し、日本の若手医師が同センターで1年間研修するプログラム「RFLマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞」の今年度(2014年度)の希望者を募集しています。
プログラムの目的は、日本の地域がん医療の拡充に貢献できる若手医師の育成が目的です。
MDアンダーソンがんセンターでの研修では、欧米に比べて遅れていると指摘される臨床試験を中心に学んでいただく予定です。また、患者・家族とのコミュニケーションなど、患者を中心とした医療システムに触れてもらうことも重要だと考えています。
なお、本奨励賞は、がん患者・家族・支援者の方々が日本対がん協会と一緒に開催しています「リレー・フォー・ライフ(RFL)ジャパン」に寄せられた寄付を基に運営されており、そこには米国で学んだことを日本の各地の実情に応じて工夫し、患者中心の、真にEBMに基づく医療を根付かせてほしい、そんな願いがこめられています。
募集人員は2名で、研修期間は1年間。奨励金としてお1人200万円(渡航費を含む)が支給されます。
5回目の今年の募集の締め切りは10月31日(消印有効)です。
詳しくは、日本対がん協会(http://www.jcancer.jp/)の下記サイトページをお訪ねください。
■米テキサス大MDアンダーソンがんセンターで1年間研修 希望者募集
http://www.jcancer.jp/news/5354
◆◇参考記事◆◇
第4回(2013年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/cat66/
第3回(2012年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2013/04/post-38.html
第2回(2011年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2012/03/post-27.html
第1回(2010年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2011/01/post-6.html
マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞・関係記事
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/cat66/
[2014/09/11 13:07] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリームリレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会留学研修
広島と東京から、腫瘍内科医師2名が、第4回目の受賞者に!
米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターにて1年間研修
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『2013年度RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』受賞式を開催
日時:2014年4月18日(金)11:00~13:00
場所:有楽町朝日スクエア会議室B(有楽町マリオン11階)
(〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目5-1有楽町マリオン11階)
主催:公益財団法人日本対がん協会
協力:The University of Texas MD Anderson Cancer Center
一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
2014年4月18日(金)、有楽町朝日スクエア会議室B(有楽町マリオン11階)に於いて、公益財団法人日本対がん協会主催、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、『2013年度RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞』の授賞式が行われました。
本奨励賞は、日本対がん協会が、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(以下MDアンダーソン)の協力を得て、日本の若手医師が同センターにおいて1年間研修する事を目的として、2010年度に設立され、2013年度は第4回目となります。
本奨励賞は、がん患者・家族・支援者の方々が日本対がん協会と一緒に推進、開催している「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」に寄せられた寄付を基に運営しております。そこには日本のがん医療向上を願う多くの患者さん、ご家族・関係者の方々の"日本のがん医療の進展"につながる人材育成への思いが込められております。
授賞式では、日本対がん協会理事長秋山耿太郎氏の開会挨拶のあと(上の写真)、MDアンダーソン乳腺腫瘍内科教授の上野直人氏からアワードの授与および目録贈呈が行われました(下の写真)。
続いて、MDアンダーソンSenior Vice PresidentのOliver Bogler氏(Global Academic Programs VP)からビデオによる祝辞が放映されました(下の写真)。
2013年度の受賞者には、厳正なる審査の結果、広島市民病院腫瘍内科河野美保氏と日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科原野謙一氏が選ばれました。
受賞者からは、MDアンダーソンでの研修に対する抱負や日本の今後のがん医療への貢献などが語られました。以下、お二人の受賞にあたっての抱負を掲載いたします。
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RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞に選ばれて
広島市民病院腫瘍内科 河野美保(上の写真)。
このたびはマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞を頂き誠にありがとうございます。このような機会を頂き、嬉しさと共に身の引き締まる思いがいたします。世界屈指の癌治療施設、研究施設であるMDアンダーソンがんセンターにて勉強させて頂き、また、かねてから希望しておりました乳腺腫瘍内科の上野直人先生のもとで研究させて頂けることとなり、大変有難く思います。医師となり10年目を迎えますが、以前からこの学年で今後よりよい医療を提供していくためには、世界の医療現場を実際に見て体験し、日本医療の長所や短所に気づくことが大切であると思っておりました。エビデンスへの知識を深め日本でのチーム医療の充実を目指すうえで、世界最高峰に位置するMDアンダーソンがんセンターにて学ぶ機会を頂けたらと思い、応募させて頂きました。この受賞は、日本対がん協会の方々、リレーフォーライフジャパンへ寄付して下さった方々などの多くの方の善意により与えて頂いたものです。この賞に関わって頂きました皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
私は、広島で生まれ、幼い頃から原爆のことを身近に感じながら育ちました。被爆という悲惨な経験をした方々から多くの話を伺い、現在も後遺症で苦しんでおられるのを目の当たりにし、広島で生まれ育った者として何かお役に立てたらと考え、広島大学原爆放射線医科学研究所の血液腫瘍科に進みました。大学では、原爆が影響し広島で罹患の多いとされる骨髄異形成症候群、白血病の診療を行って参りました。そのうちに固形癌の治療にも興味を持つようになり、その中でも乳癌は罹患されている方が多く、同じ女性としてお力になれたらと思い、現在は乳癌の診療を中心に行っております。臨床を行ううえで、エビデンス通りに治療をすすめても満足できるとも限らないことを多く経験し、それだけに、エビデンスを知ることに加え、エビデンスを吟味し実際に生み出す大変さや大切さを実感しております。また、日々進歩する癌治療に対応するために多職種の特徴をいかしたチーム医療を確立する必要があり、これが私たち医療者にとってもよりよい医療環境を作る原動力になると確信しております。
今回の留学で、最高の癌の治療現場で学んだことを日本の医療に取り入れる方法を見つけてきたいと思います。このような貴重な賞を頂きましたことに重ねて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科 原野謙一(上の写真)。
この度は、リレーフォーライフマイオンコロジードリーム奨励賞を頂き、ありがとうございます。MDアンダーソンがんセンターという素晴らしい施設で臨床研究をする機会を頂き、大変感激しております。留学中、乳癌の臨床研究や新薬開発を学ぶ予定です。
私は、乳がんと婦人科がんを専門とする腫瘍内科医です。2004年に京都府立医科大学を卒業し、沖縄県立中部病院での臨床研修を経て、2008年より国立がん研究センター中央病院で腫瘍内科のトレーニングを受けました。その後、2011年11月より、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科の設立に携わっております。私は乳がん、婦人科がんを専門として臨床・研究を行い、また自院での患者会を開催し、昨年には埼玉でのリレーフォーライフ活動のお手伝いをさせていただきました。がん患者の方によりよいがん診療を提供するにはどうすればよいかを常に考えながら、がん診療に従事しております。
私は、実際にがんの臨床研究、臨床試験に携わるようになり、日本における様々な問題点に気付きました。がん臨床研究に関する確立した教育システムがないこと、臨床研究コーディネーターや生物統計家などの人的資源に乏しいこと、そして、臨床試験とくに早期薬剤開発に携わる医師の不足です。現在の日本においては、がん患者は欧米と比較して遜色のないがん治療を受けることが出来る状況にあると思います。とくに外科治療は世界でもトップレベルです。しかしながら、薬剤開発、臨床試験の分野においては、日本は欧米に遅れを取っています。新薬を開発するには、第1相、第2相、第3相臨床試験と段階を経てその薬剤の安全性、効果が検討されます。日本においては、とくに第1相臨床試験に従事する医療従事者が少ないのが現状です。日本の基礎研究のレベルは非常に高く、新薬の開発も盛んであるにもかかわらず、その安全性を検討する臨床試験(第1相試験)を自国で行うことが出来ないために、海外に新薬が流出することが多々見受けられます。私は、このことは非常に問題であると思います。がん患者の方が、より良い治療薬をより安全に、より早く受けるためには、自国での臨床試験の発展が必ず必要になってくるのです。
私は、こうした臨床試験や新薬開発の発展に寄与することを通じて、日本のがん患者の方がより良い治療を受けることができるように尽力したいと考えております。今回の留学で得た経験を、帰国後がんに苦しむ患者さんの為に活かしていきたいと考えております。
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引き続き、リレー・フォー・ライフ・ジャパンを代表して坂下千瑞子氏より、また、日本対がん協会会長垣添忠生氏より、受賞者への期待の言葉が語られました(下の写真)。
その後、「受賞者との対談-臨床研究研修の意義とは」と題し、上野直人氏および受賞者2名とのディスカッションが行なわれました。司会は日本対がん協会マネジャーの小西宏氏が務め、クリニカルリサーチ(臨床研究)を学ぶために、日本から米国に留学者をおくる意義とその重要性を、参加者は改めて確認いたしました(下の写真)。
授賞式の最後は、関係者一同による記念写真撮影で締め括られました(下の写真)。
写真左より、秋山耿太郎氏(日本対がん協会理事長)、垣添忠生氏(日本対がん協会会長)、
受賞者:原野謙一氏、河野美保氏、上野直人氏(MDアンダーソンがんセンター教授)
授賞式後は、レセプションが行われ、終始なごやかな雰囲気の中、有意義な歓談が行われました。 下の写真は、授賞式に参列した関係者一同による記念写真(下の写真)。
[2014/05/16 17:25] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞リレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会日米医学交流留学研修
がんアドボケートセミナー福岡開催(ドリーム・キャッチャー養成)
福岡県すこやか健康事業団学術研究センターにて開催
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福岡において、がんの予防と治療 -正しい情報選択と情報発信のために、
わたしたちが取り組むべきことをテーマに、
今後のがんアドボケート活動をディスカッションし、
プロジェクトを作成し、発表!
2014年4月19日(土)、福岡県すこやか健康事業団学術研究センターセミナー室にて、『がんの予防と治療 -正しい情報選択と情報発信のために、わたしたちが取り組むべきこと』をテーマに、「がんアドボケートセミナー(福岡)」が開催されました。
司会進行は、公益財団法人日本対がん協会の小西宏氏が担当しました。
プログラム
13:00-14:00 EBMとメディカルリテラシー (講演:30分/ディスカッション30分)
14:00-16:00 ドリームキャッチャーを目指して(講演と演習:90分/発表30分)
16:00-16:15 休憩
16:15-18:15 グループディスカッション(アイデアの創出とプランの立案)
18:15-18:45 発表
18:45-19:00 クロージング、記念撮影
講師・ファシリテーター:
上野直人(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター・医師・がんサバイバー)
佐瀬一洋(順天堂大学大学院臨床薬理学・研究者・がんサバイバー)
阿南里恵(日本対がん協会・がんサバイバー)
鈴木牧子(「ひいらぎの会」代表世話人・がんサバイバー
参加者:45名(患者さんとそのご家族、医療者、学生、その他がん患者さんを支援する一般市民のみなさま)
主 催:公益財団法人日本対がん協会、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
協 力:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、公益財団法人福岡県すこやか健康事業団
後 援:第12回日本臨床腫瘍学会学術集会、ジャパンフォーリブストロング
◆◇セッション1◆◇
「EBMとメディカルリテラシー」
最初のセッションは、佐瀬一洋氏(順天堂大学大学院臨床薬理学・研究者・がんサバイバー)による「EBMとメディカルリテラシー」の講義とディスカッションがおこなわれました。佐瀬氏は、ご自身のがん体験を含めた簡単な自己紹介をしたあと、臨床試験そしてがん薬物療法の現状、そして、EBM(Evidence-Based Medicine:根拠に基づく医療)の重要性を分かりやすく解説しました。また、メディカルリテラシーの定義と重要性、さらにがん医療情報の特徴や信頼性、日本の検索エンジン(Webサイト)やインターネット医療Q&Aの問題点のほか、リテラシーを発揮する要件などについて講義および参加者との質疑応答が活発に行われました(下の写真)。
「ドリームキャッチャーを目指して~ミッションとビジョン~」
続いて、マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)実行委員長の上野直人氏(MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授・がんサバイバー)より、マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)の活動とドリーム・キャッチャーの定義、さらにセミナーを福岡で開催する意義などについての説明がありました(下の写真)。
さらに、上野氏からは、がん医療に対するコーズ(動機)、ミッション(使命)・ビジョン(マイ・ドリーム:夢)についての講義およびドリームの創作プロセスや共有プロセスなどの解説がありました。講義の後は、受講者自身が、自分の「ミッション&ビジョン、マイ・ドリーム」を考えました。そして各グループにおいて、積極的傾聴の演習を兼ねて、ご自身の「がん医療のマイ・ドリーム」を発表し合いました(下の写真)。
◆◇セッション2◆◇
「グループディスカッション がんの予防と治療 -正しい情報選択と情報発信のために、わたしたちが取り組むべきこと(アイデアの創出とプランの立案)」
今回のセミナーのテーマである「がんの予防と治療 -正しい情報選択と情報発信のために、わたしたちが取り組むべきこと」《やってみたいプロジェクト》について4つのグループに分かれてグループディスカッションが行われました(下の写真)。
■各グループの発表「正しい情報選択と情報発信のために」をテーマにしたプロジェクトの発表
「正しい情報選択と情報発信のために」をテーマにしたがん啓発・アドボケート活動について、各グループの代表者から、《やってみたいプロジェクト》の発表がありました(下の写真)。
グループA:「知っとうと、がんの事プロジェクト」(全ての人に正しいがん知識を発信する)
グループB:「がんになってもよかろうもん」(がんへの偏見を無くし、情報を共有する)
グループC:命の教育プロジェクト「がんは怖くない」(小学生からがんの教育をおこなう)
グループD「長生きするならこの1冊」(フリーペーパーの配布をおこなう)
■修了証の授与、記念写真
セミナーの最後には、修了生に各グループのファシリテーターから修了証書が手渡されました。そして、参加者全員での記念撮影(下の写真)が行われ、盛会のうちにセミナーは終了いたしました。今後の受講生の活動が期待されます。
★他の写真もご覧になりたい方は、Facebookページ『Cancer がん 癌 No More』の下記フォトアルバムをお訪ねください。『がんアドボケートセミナー福岡開催』の写真がご覧いただけます。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.695932780468151.1073741830.178707785523989&type=3&uploaded=21
[2014/05/02 13:56] | ドリーム・キャッチャー | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: EBMSNSがんアドボケーターがんアドボケート活動がん医療すこやか健康事業団学術研究センタードリーム・キャッチャー養成講座マイ・オンコロジー・ドリームメディカル・リテラシー福岡県臨床試験
適切ながん治療を受けていますか?
~医療情報の渦に巻き込まれないために~
≪福岡市にて、4月19日に、参加型のセミナーを開催します≫
米国ナンバー1のがんセンター"MDアンダーソンがんセンター"の上野直人教授と一緒に、適切な治療を受けるために必要な姿勢や、治療の継続に向けた支援活動(がんアドボケート活動)について、理解し、考え、共有する参加型のセミナーを開催します。がん医療の夢を語り、共有し、実現したい方、ぜひご参加下さい。
下記の募集概要をご覧いただき、多数のご応募をお待ちしております。
【募集概要】
日 時:2014年4月19日(土)13:00~19:00
場 所:福岡県すこやか健康事業団学術研究センターセミナー室
福岡市中央区天神2丁目13番地7号 福岡平和ビル3階(地下鉄天神駅4番出口すぐ)
テーマ:がんの予防と治療 -正しい情報選択と情報発信のために、わたしたちが取り組むべきこと
講 師:上野直人(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 教授)
佐瀬 一洋(順天堂大学大学院臨床薬理学 教授)
募集締切:2014年4月14日(月曜日)
募集人員:40名
対 象:がん患者さん、患者家族および友人・知人、がん医療に対して何か取り組みたい・
患者支援をしたいと思っている方(学生、医療従事者など)
参加費:無料
講師・ファシリテータ:
上野直人(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター・医師・がんサバイバー)
佐瀬一洋(順天堂大学大学院臨床薬理学・研究者・がんサバイバー)
阿南里恵(日本対がん協会・がんサバイバー)
鈴木牧子(「ひいらぎの会」代表世話人・がんサバイバー)
【参加申込方法】
以下の事項を明記し、セミナー事務局までメールもしくはファクス(03-3593-7222)にてお送りください。 その際、件名は「福岡開催申込」として下さい。
1)氏名
2)郵便番号・住所
3)職業・所属(勤め先、学校名など)
4)メールアドレス
5)緊急連絡先(携帯電話)
6)応募理由
※ご不明な点がありましたら、セミナー事務局までメールにてご連絡ください。
主 催:公益財団法人日本対がん協会、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクト
協 力:テキサス大学MDアンダーソンがんセンター、公益財団法人福岡県すこやか健康事業団
後 援:第12回日本臨床腫瘍学会学術集会、ジャパンフォーリブストロング
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ドリーム・キャッチャー(DC)養成講座は、日本におけるより良いがん医療を目指し、がんアドボケート活動に関わる明確な理由のもと、使命(ミッション)と夢(ビジョン)をしっかり持ち、自らのがん医療の夢に向かって努力し邁進することのできる人、がんアドボケート活動を推進する「ドリーム・キャッチャー」を養成するプログラムとして2010年より展開してきました。今回のセミナーもその一環として開催する予定です。
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[2014/03/20 13:56] | ドリーム・キャッチャー | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: EBMSNSがんアドボケーターがんアドボケート活動がん医療ドリーム・キャッチャー養成講座マイ・オンコロジー・ドリーム震災とがん
がん患者・がんサバイバー支援とがんへの関心を高めるために
日米のがん医療者が、AKB48の"恋チュンダンス"に挑戦!!
2013年11月9日、「AKB48 YouTube公式チャンネル」にて、『恋するフォーチュンクッキー The University of Texas MD Anderson Cancer Center & Japan TeamOncology Program Ver. / AKB48[公式]』のミュージックビデオが公開されました。
普段は臨床のプロ、サイエンティストとして活躍している、日米のがん医療スタッフが、がん患者・がんサバイバー支援とがんへの関心を高めるために立ち上がり、人気女性アイドルグループAKB48の歌『恋するフォーチュンクッキー』のダンスに挑戦し、ミュージックビデオを製作。そのビデオがAKB48グループに認められ、この度、AKB48公式ミュージックビデオとして公開されました。
このビデオは、マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員長である上野直人氏(MDアンダーソンがんセンター乳腺腫瘍内科教授)を中心に製作が企画され、米国からは、テキサス州ヒューストンにある、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの医療スタッフが参加しました。MDアンダーソンがんセンターは、新しいがん治療開発をめざし、患者中心のがん医療を目指している全米屈指のがん専門病院です。
また、日本からは、全国のがん専門病院の医療スタッフ、がんチーム医療(チームオンコロジー)を支える、医師、看護師、薬剤師などが参加しました。このサイトで、マイ・オンコロジー・ドリーム写真を発表しているJapan TeamOncology Program(J-TOP)のメンター、チューターも多数参加しています。
がん患者さんやご家族、友人のみなさん、そしてがん医療に従事している全ての方々が笑顔で幸せになれますことを願って、ミュージックビデオは製作されました。
どうぞ下記の再生ボタンをクリックしてご覧ください。
■恋するフォーチュンクッキー The University of Texas MD Anderson Cancer Center & Japan TeamOncology Program Ver. / AKB48[公式]
◆AKB48 YouTube公式チャンネル
http://www.youtube.com/AKB48
◆テキサス大学MDアンダーソ¬ンがんセンター公式サイト
http://www.mdanderson.org/
◆Japan TeamOncology Program(J-TOP)公式サイト
http://www.teamoncology.com/
[2013/11/12 14:40] | 関連イベント紹介 | コメント(0) | トラックバック(8) | タグ: AKB48J-TOPMDアンダーソンがんセンターがん医療ジャパン・チームオンコロジー・プログラムマイ・オンコロジー・ドリームミュージックビデオ恋するフォーチュンクッキー恋チュンダンス
「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013東京上野」にて
ドリーム・キャッチャーにより「震災とがん」の啓発劇が上演される!
2013年9月14日(土)~15日(日)、がん患者支援イベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013東京上野」(公益財団法人日本対がん協会ほか主催)が東京・上野恩賜公園にて開催され、14日午後にドリーム・キャッチャーにより「震災とがん」をテーマにした啓発劇が上演されました。
上演したのは、ドリーム・キャッチャー養成講座東北編・第4期仙台の修了生(ドリーム・キャッチャー)6名で作るチーム"Beauties & B"(代表:小菅冨美子さん)のメンバーの方々(下の写真)。なお、メンバーは全員がんサバイバー。
上演内容は、チーム"Beauties & B"がマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)活動助成企画として実施しているがんアドボケート活動『自分のがんをもっと知ろう~災害時に慌てない、適切な治療継続のためのマイ・カルテをもとう』の啓発劇でした。
劇では、被災地のがん患者さんの苦労された体験を再現することで、災害時に適切な治療を継続するにはどうしたら良いのか、何が必要なのかを考えさせるものとなっていました。そして、最後に、被災地のがん患者さんの苦労体験から考え出され製作されたマイ・カルテについて、目的や活用法などが紹介され、盛況のうちに劇の上演は終了しました。
今後、ドリーム・キャッチャーによる、さらなる活動の発展と、がんアドボケート活動の理解の拡大が期待されます。
なお、チーム"Beauties & B"のがんアドボケート活動について詳しく知りたい方は、下記サイトをお訪ねください。
■Webサイト『MyKarte - mykarte ページ!』 http://mykarte.jimdo.com/
下の写真は、被災時のがん患者と救援者の様子を演じるチーム"Beauties & B"のメンバーの方々。
下の写真は、被災地のがん患者さんの苦労体験から考え出されたマイ・カルテについて説明するチーム"Beauties & B"代表の小菅冨美子さん(写真左)とチームメンバー。
[2013/09/19 12:44] | ドリーム・キャッチャー | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: EBMがんアドボケート活動がん医療ドリーム・キャッチャードリーム・キャッチャー養成講座マイ・オンコロジー・ドリームリレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会東日本大震災震災とがん
JSMO 2013「ペイシェント・アドボケイト・プログラム」にて
MOD成果報告『がん医療の夢の実現に向けて』を発表!
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■これまでのマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)活動の成果を報告■
2013年8月29日(木)午前、第11回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO 2013:宮城県仙台市にて開催)のがん患者支援プログラム「ペイシャント・アドボケイト・プログラム」(下の写真)において、"EBMに基づくがんアドボケート"活動の未来に向けた"ドリーム・キャッチャー"養成講座とMOD活動助成企画を紹介する『がん医療の夢の実現に向けて』の発表が、MOD実行委員会およびドリーム・キャッチャーによって行われました。
ドリーム・キャッチャー養成講座の紹介に加え、ドリーム・キャッチャーがMOD活動助成企画として実施しているアドボケート活動を報告し、本発表によって多くの人たちががんアドボケート活動の理解を深め、アドボケート活動が推進されていくことを目指しました。
また「震災とがん」をテーマに開催したドリーム・キャッチャー養成講座東北編の修了生による活動準備状況も発表され、震災の地・仙台で開かれたJSMO 2013に関連深いアドボケート活動が実施されていることも紹介されました。
司会進行は、今村 知世氏(慶應義塾大学医学部臨床薬剤学講師)が担当しました。
以下に、発表の模様を写真やコメントなどで発表順に報告いたします。
1.イントロダクション:
「がん医療の夢の実現に向けて ~ ドリーム・キャッチャーの養成とがんアドボケート活動の未来」
発表:上野 直人氏(マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員長:MDアンダーソンがんセ
ンター乳腺腫瘍内科教授)
上野氏(下の写真)は、マイ・オンコロジー・ドリームのミッション & ビジョンのほか、ドリーム・キャッチャー養成講座やがんアドボケート活動などについて概説しました。
2.わたしたちの夢と活動~マイ・オンコロジー・ドリーム活動の成果報告(1)
(1)『オーキッド・リボンキャラバン』
(精巣腫瘍友の会:精巣腫瘍啓発のためのウェブサイトの構築)
発表:改發 厚氏(精巣腫瘍友の会)
成果:Webサイト『精巣腫瘍患者友の会J-TAG』 http://j-tag.jp/
改發氏(下の写真)は、希少がんである精巣腫瘍の情報サイトの製作プロセスや今後の展開などについて紹介しました。そして、「あなたは一人じゃない」という、安心感の上に、正しい治療・副作用・医療情報を提供することが大切であると語りました。。
(2)『がん知識マップの製作』
(がん知識マップ製作委員会7名:子供のためのがん学習ツール)
発表:阿南 里恵氏(公益財団法人日本対がん協会)
成果:Webサイト『がん知識マップ - がんに関する知識が身につく!』
http://www.cancerchannel.jp/gan-knowledgemap/
阿南氏(下の写真)は、子供向けがん学習ツールの製作プロセスや今後の展開などについて紹介しました。そして最後に、「がんは遺伝する」「がんは治らない」といった偏見や誤った認識を減らすため、子どものうちから、がんの正しい基礎知識を学ぶことは重要であると語りました。
(3)『米国NCIの臨床試験動画の吹替版および字幕版作成プロジェクト』
(企画の紹介と動画DVDの吹替版全編16分の放映)
発表:野中 希氏(一般社団法人日本癌医療翻訳アソシエイツ)
成果:米国NCI翻訳ビデオの吹替版および字幕版
http://www.cancerit.jp/category/national-cancer-institute/nci-video
野中氏(下の写真)は、広く一般に臨床試験を正しく理解してもらうために製作した、がんの臨床試験動画の吹替版の制作プロセスなどを詳しく紹介しました。そして、今後の展開として、これからも医療翻訳と映像翻訳のフュージョンを進め、映像翻訳のできる医療翻訳者を育てたいと語りました。
3.わたしたちの夢と活動~マイ・オンコロジー・ドリーム活動の成果報告(2)
■「震災とがん」をテーマにしたドリーム・キャッチャー養成講座東北編からの成果報告■
まずイントロダクションとして、「震災とがん」をテーマにしたドリーム・キャッチャー養成講座東北編について、その開催意義や目的、これまでの実績などの紹介がありました。そして次に、東北編の修了生により、以下の2つのMOD活動助成企画の成果報告が発表されました。
(1)『自分のがんをもっと知ろう~災害時に慌てない、適切な治療継続のためのマイ・カルテをもとう』
発表:小菅 冨美子氏(チームBeauties & B)
成果:Webサイト『MyKarte - mykarte ページ!』 http://mykarte.jimdo.com/
小菅氏(下の写真)は、被災地のがん患者さんの苦労された体験から考え出したマイ・カルテ製作の目的とその製作プロセスを紹介しました。そして、今後の展開として、クラウドを利用した電子版マイ・カルテなどの製作について語りました。
(2)『~災害に負けない!~ 被災から治療再開までを乗り切る
災害時緊急対応マニュアル(エマージェンシー・シート付)』
発表:市川 靖子氏、安部 恭子氏(Team SAKURA)
市川氏(下の写真右)と安部氏(下の写真左)は、災害時のがん患者に対応したエマージェンシー・シートおよびマニュアルの製作プロセスなどについて紹介しました。そして今後の展開として、非災害時および非災害地域において、日常における緊急時慢性疾患対策として啓蒙できるようにしたいと語りました。
4.質疑応答&クロージング:
「がん医療の夢の実現に向けて~総括&今後のビジョン」
発表:佐々木 治一郎氏(マイ・オンコロジー・ドリーム実行委員:北里大学病院 化学療法
センター部長)
佐々木氏(下の写真)は、マイ・オンコロジー・ドリーム活動コンセプトに基づいたドリーム・キャッチャー養成講座のコンセプト、および助成企画の期待される効果(アウトカム)などについて総括的な解説をし、そしてさらに今後のビジョンについて語りました。
■発表者の記念撮影
発表終了後、発表者および関係者全員で記念撮影(下の写真)が行われ、盛会のうちにMOD活動の成果発表が終了しました。今後、ドリーム・キャッチャーによる、さらなる活動の発展が期待されます。
◆◇ポスター発表◆◇
8月30日(金)午後には、同じ会場で、ポスター発表のセッションが行われ、「ドリーム・キャッチャー養成講座の紹介」ポスターや「ドリーム・キャッチャー養成講座助成企画の紹介」ポスターが展示されました。
下の写真は、ポスターの前で、ドリーム・キャッチャー養成講座助成企画について解説するマイ・オンコロジー・ドリーム実行委員長の上野氏。
※各ポスターのPDFを以下に掲載しましたので、どうぞご覧ください。
★ポスター「ドリーム・キャッチャー養成講座の紹介」
Dream-Catcher-Kouza-Poster.pdf
★ポスター「ドリーム・キャッチャー養成講座助成企画の紹介」
MOD-Joseikikaku-Poster.pdf
[2013/09/10 14:31] | マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)活動助成金 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: EBMJSMO2013がん医療アドボケート活動ドリーム・キャッチャードリーム・キャッチャー養成講座ペイシェント・アドボケイト・プログラム災害第11回日本臨床腫瘍学会学術集会震災とがん
全米NO.1のがん専門病院MDアンダーソンがんセンターで1年間研修する
若手医師のためのプログラム「RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞」
公益財団法人日本対がん協会は、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力のもと、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターと連携し、日本の若手医師が同センターで1年間研修するプログラム「RFLマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞」の今年度(2013年度)の希望者を募集しています。
プログラムの目的は、MD アンダーソンがんセンターでの研修を通じて、患者に寄り添い、「患者の希望」を正面から受け止め、患者中心の医療を、強いリーダーシップの下に実現できる若手医師を養成することです。
なお、本奨励賞は、がん患者・家族・支援者の方々が日本対がん協会と一緒に開催しています「リレー・フォー・ライフ(RFL)ジャパン」に寄せられた寄付を基に運営されており、そこには日本のがん医療向上を願う多くの方々の気持ちが込められております。がん患者ご家族の皆様には、主治医に本奨励賞への応募を勧めていただければ幸いです。
募集人員は2人で、研修期間は1年間。奨励金として1人200万円(渡航費を含む)が支給されます。
4回目の今年の募集の締め切りは10月31日(消印有効)です。
詳しくは、日本対がん協会(http://www.jcancer.jp/)の下記サイトページをお訪ねください。
■米テキサス大MDアンダーソンがんセンターで1年間研修 希望者募集
http://www.jcancer.jp/news/3391
◆◇参考記事◆◇
第3回(2012年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2013/04/post-38.html
第2回(2011年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2012/03/post-27.html
第1回(2010年)マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/2011/01/post-6.html
マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞・関係記事
http://www.oncology-dreamteam.org/blog/cat66/
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◆◇受賞者の研修成果◆◇
マイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞の第1回受賞者で、MDアンダーソンがんセンターで1年半にわたって研修した国立病院機構 大阪医療センターの増田紘子氏(右の写真)は、2013年の ASCO(米国臨床腫瘍学会) 年次総会おいて、第1位のフェローに与えられるBradley Stuart Beller Special Merit Awardを受賞しました。
この受賞は、MOD奨励賞により、MDアンダーソンがんセンターにおいてフェローとして1年半にわたって研修した増田氏の研究に対する、大変に高い評価であり、快挙といえる成果でした。
第2回目以降の受賞者についても、今後の成果が期待されます。
[2013/09/04 15:05] | マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 | コメント(0) | トラックバック(0) | タグ: MDアンダーソンがんセンターがん医療マイ・オンコロジー・ドリームリレー・フォー・ライフ・ジャパン日本対がん協会留学研修